これは、今から7年前に作らせて頂いたKさんのパンツです。
サイドポケットのカンヌキのところが破れたので修理して欲しいとの事。
このスーツは、オールシーズン着ておられるそうで、
月平均5回としても年間60回、7年間で400回を超える着用回数です。
Kさんは僕の教え通り(笑)、かなり行き届いたケアをして下さっているのですが、
それでも、この破け以外にも部分的に痛んできています。
今まで水洗いされた事がないとの事なので、
感謝の気持ちを込めて、気合を入れて水洗いをさせて頂きました。
汗をかいた上からドライで熱を加えられたせいで、
ガバガバした風合いになっていたものが、サラッとしたものに戻りました。
こんなお修理依頼って、最高に嬉しいですね♪
この仕事をしていて、ホント良かったなって思える瞬間です。
僕はスーツを売っているのではなく、
その先に存在するものを売っている気持ちでやっています。
着る楽しさ、着る喜び、着るとはどういう事か?
自分を主張するだけの着こなしから、相手のために着る着こなし。
着ると云う行為の本質〝なぜ着るのか?〟その部分を大切にしたいから。
その為には、洋服のお手入れもそうであるように、
モノを大切にする気持ちがなくては成り立たないとさえ思います。
その前に、思い入れを持って仕立てたスーツには、
自ずとそんな気持ちが芽生え、宿るのではないでしょうか、、
永く着続けること、、
関連する記事はこちら
コメント / トラックバック 2 件
Comment:
Trackback URL:
« オートクチュール
自分の送り出したものが時を経てまた自分のところに帰ってくる。
いいですね。修理。
ウチのサルトリアでも修理品は多くあります。
私の生まれる前に作られた服なんてなんだか圧巻です。
そして、そんなにも長く愛されるお店と人と、そして服。
最高ですよね。
> そして、そんなにも長く愛されるお店と人と、そして服。
> 最高ですよね。
ありがとう!
そんな素敵な〝お店と人と、そして服〟
俺もそれを目指してるよ~
今日も採寸の時に〝仮縫の必要性について〟
sartinoさんBOSSの事を例に使わせてもらいました。
同じ考えでBOSSがそうされているのかは分からないけれど、
俺としては、嬉しいのです。