麻のシャツ

Sさんから、麻シャツのご注文を頂きました。
麻って、洗濯や手入れが大変でしょ?って言われますが、
僕はいつも、「ガンガン着て下さい! 多少の気遣いは必要ですが、、」と伝えます。


この画像、特に意味はありません。

麻は吸水性が良く、濡れても直ぐに乾くし、洗濯も簡単です。
それに濡れた時の方が強度が増しますから、以前麻のハンカチを紹介しましたが、
シャツ素材としても最高の素材です。
ただ吸水性が良いと言う事は、汚れも吸いやすいです。
特に白は、だんだんと黄ばみが出てきますから、僕はタマに釦を外して、
重曹に浸けます。それでも落ちない時には、薄めた青い染料に浸けて黄ばみを中和させます。

洗い込むうちに、麻本来の素材感が出てきます。
麻は、麻〝本来〟の味が出てくるまで時間がかかりますので、
準備期間としての着用が必要ですが、それが意外にも密かな愉しみだったり。(笑)

僕は何でも、無理に加工して味を出したものよりも、
その所有者と〝モノ〟が共に時間を過ごしながら、思い出を刻みながら
自分のものにしてゆくことが好きですが、麻のシャツは、まさにそんな感じですね。

スーツに合わせるのもいいですが、
それこそ同じように、自分で着込んだジーンズに、
麻の白いロングスリーブのシャツなんてシンプルな着こなしは、真夏の太陽に映えますね。
う~ん、オ・ト・ナ!(笑)

今回、画像はありませんが、Sさんには、8年ほど前に
ハンドクチュールで、アイリッシュリネンのスーツも作らせて頂きました。
そのスーツが着こまれて、実に良い表情が出ていますので、また何れかの機会に、
Sさんにお願いして撮影させて頂きます。



コメント / トラックバック 6 件

  1. takashi より:

    いいですねー、麻シャツ。

    個人的に夏は白い麻の長袖シャツしか着たくないくらいですが、

    ちっとも気に入るものが見つからず、ついに自作しました。(笑)

    が、生地が見つからないという困った事態です。。。



    麻って、織りによって表情がものすごく変わる素材だと思います。

    一般的な麻のイメージってさほど良くはないと思うんですが、

    いい麻って本当に素敵ですよね。

    個人的にはもっと広まってほしいと思ってます。



    麻でスラックスベースのタイトなパンツとかカッコイイっすよー。

  2. masseattura より:



    いつもありがとうございます!

    僕も昔っから大好きな素材、もっと広めたいです。(笑)

    麻でタイトなパンツ、、いいですね、まさに皺を愉しむためのパンツって、

    そんなゆとりのある雰囲気がして大人っぽい!

    takashiさんの好きな麻の雰囲気って、カルロリーバやカンクリーニなんかの

    細番手の所々にスラブの入ったような繊細で表情豊かな生地ですか?

    そんなドレスっぽいのでなく、もっとざっくりした感じですか?

  3. takashi より:

    H&Mのタイトパンツを持ってますが、重宝してますよ。

    麻のダラリとしたイメージを払拭でき、夏でもキリッと引き締まって。

    いい具合ですよ~。



    素材、ドレスっぽいものならジャスト~タイトフィットが好きです。

    ただ、僕は素材そのものの好みというよりも、それぞれの服に合ったものが好き、というスタンスですね。

    ボリューム、カット、細部のデザインまで含めたトータルでの好み。



    こういう事を言ってるから、既成では欲しい物がなかなか見つかりません。

    自作にしても、日本ほど生地の揃えが良くないので

    結局作れないというジレンマです。。。

  4. masseattura より:



    H&Mって、スペインのZARAみたいなもんでしたっけ?

    北欧から、、って、専門紙でみたような。

    未だ日本に入ってませんよね?。

    IKEAといい、H&Mといい、日本では北欧勢力が目立ちますね。

    物だけじゃなく、その背景にある文化レベルも影響があれば良いなと、、

    元々日本人が持っていたものにも通じるような気がします。

    本題からズレましたけど、

    次回の来日で、あちこち生地を探しに行きましょう!

    確かにトータルですね、幾ら好きな素材でも料理の仕方が悪ければ、

    生きてこないどころか、変ですもんね。

  5. takashi より:

    H&MはZARAよりも遥かに安いですね。

    仰るとおり、北欧メーカーです。

    日本へはこの秋からの展開で、ここ数年やっているデザイナーとのコラボがあるんですが、

    販促の起爆剤としてコムデギャルソンとのコラボをもってきました。

    結構スゴイ事になるかもしれませんね。



    北欧のモノは確かに日本との感覚に近いものがあるかもしれません。

    華美でない質素な美しさ、機能美みたいな感覚が近いのでは、、、

  6. masseattura より:



    おぉ、今秋からですか!楽しみ♪

    それも、コムデギャルソンとのコラボ!?

    実は自宅で使ってる家具も、同じデザイナーが以前、

    IKEAでデザインしたものがあって、既に20年を越えるベストセラーに。

    価格は同じ曲げ木の椅子でも、我が家の10分の1以下です。



    これは、日本も北欧も、物に対する感覚が同じでも、

    消費構造や流通構造に対する感覚、が金満麻痺してるので、

    今の日本では、どうすることもできなくなってしまってるのかも。(苦笑)

    単なる物のクオリティだけの問題ではないと思います。

    H&Mにしろ、IKEAにしろ、今の日本に何か一投石となればって思いますね。

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