英国の古都、ヨーク

ハッダースフィールドで週末を迎えたので、
中世の面影を残すヨークシャーの古都、ヨークにOneDayTrip!!

ここは日本で云うと京都のようなところで、
中心部は、古代ローマ~中世にかけて築かれた城壁に囲まれ、
城壁の全長(周囲)は5キロ程ですから、直径だと僅か1.5キロ程の小さな町(旧市街)です。


この町について、取引先に教えてもらったのですが、
英国史の縮図、と言うだけあって激動の歴史を歩んできたようです。
古代ローマ帝国が、イングランド島にまで勢力を伸ばした時代、
この地にローマ軍が要塞都市を作り、1~5世紀初頭まで駐屯が続いたそうです。

ローマ軍が撤退した後、
残された地元ケルト人が小国家を作ったそうですが、
北ドイツ・ゲルマン人の流れを汲むアングロサクソン人によって略奪されました。

その後さらに9世紀に入ってからは、
北方民族であるデーン人(ヴァイキング)によって侵略され、
続いて11世紀にはノルマン人(ヴァイキングの子孫)によって占領劇が繰り返されました。
そのためヨークの城壁内には、中世以来の町並みが綺麗に残っています。


そして、中世終期に栄えた羊毛産業によって繁栄期を迎え、
17世紀の内乱時代、ジョージアン時代、ヴィクトリア朝時代、そして途中、
産業革命による羊毛産業の衰退と木綿産業の繁栄を経て現代へと英国の歴史は流れます。

ちなみにヨークという呼び方は
9世紀のころ、ヴァイキングの襲撃によって、
この地がヴァイキング王国の首都として『ヨーヴィック』と名付けられ、
これが現在の呼び方、ヨークの由来になったようです。

バイキング・フェスティバル?で、
街のあちこちでフードフェアも開催されていました。
バイキングをパチリ!ヴァイキングの子孫なのか、凄かったですよ。


これは、ヨークミンスター(大聖堂)です。


馬車が、中世時代のイメージを掻き立ててくれます!


のぼってみました。旧市街(城壁内)が一望!
800年近く前の初期イギリス式、イギリス最大のゴシック建築!!


シャンブルズと呼ばれるエリアは細い路地が集まっていて、
ここには14世紀頃の建造物が、今でも当時の面影を残したまま佇んでいます。
ここはテーマパーク?と思ったら、なんと!当時の建物を修復しながら使い続けているそうです。


木は、伐採されるまで、
生きてきただけ時間をかけて朽ちてゆきます。
今の日本の住宅に使われる木は30年で伐採されるので、30年で、、(汗)
これらは何年前の、、日本の社寺建築でもそうですけどね。


地震の少ない英国では、
木造家屋が被害を受けることは少なく、
それに戦争(空襲)の被害もほとんどありませんでした。
それゆえに、日本と比べるのは無理がなくはないのですが、なにより
古いきは良し、変わらぬは良しとする英国人の歴史・文化、そのものではないかと思います。
我々日本人も、戦後捨て去ってきた物を取り戻すには、
英国に気づかせてもらう事が多くありそうです。


キャッスルミュージアムで見つけたボタンナップブーツです。
日本でも明治時代に、大塚製靴によって製造され、売られていたようです。


紳士服の起源、軍服です。
詳しいことは分からないのですが、
ボーア戦争以前(1902年)の物だと思います。


1日ヨーク散策を堪能した後、
氷点下と云うのに喉が渇いて、ヨークで夕食を。。
それが運のつき?暖房がガンガンに効いた電車で酔いもさらにまわり、
気づいたら次の駅まで、、氷点下13度!戻る電車は1時間後!仕方なしにまた、、
駅の構内にある、こんなバーで呑みました。(笑)
寒いからエネルギーを使うのか、さほど酔わないんですよね♪




コメント / トラックバック 8 件

  1. 666 より:

    YORK、懐かしいっす!



    良いですよね~♪ こういう英国やヨーロッパの

    こじんまりとした古都って。



    小雨の降る中、中世来の都市を囲む城壁の上をビクビク

    しながら歩いて一周したのを、

    ゴーストツアーに参加して、終盤ホントに雲隠れして

    ズラかって逃げた、等々、

    昔々の日々を思い出します…(苦笑。

  2. masseattura より:



    ゴーストツアー、参加したんですね!

    また聞かせて下さいませ♪

    何でまた後半ズラかったのか、、酒のせい?(爆)

    それより、このジャケット、、いつ頃の物だと思いますか?

  3. 666 より:

    …ゴーストツアー@YORKの件は、ここで話せる?!件では

    無いので、また機会があれば(逃。

    ※15年ぶりぐらいに思い出したものですから…(苦笑。



    その写真の軍服↑は、仰る通りボーア戦争以前だと思いますよ。

    1830か40年代~1870年代ぐらいでしょうかねぇ。



    そういう釦2個ずつ配列のダブル・ブレストって、

    アメリカの南北戦争時の写真(1860年代)等々で時おり

    見受けられますし、あと英国陸軍の近衛連隊とかでは

    制服の前釦数・配列(と袖口のデザイン・釦数)で

    「どの部隊か」が特徴付けられてて、識別・特定出来る

    らしいですよ。



    いかんせん日本ではそんな資料捜しても無さそうなので、

    私も目下知る術無し!です・・・。

    ※レジメンタル・タイの柄なら、いくつか探せば

    何なりと資料はあるみたいですけどね。

  4. masseattura より:



    やっぱり、軍服を調べてみるって、かなり面白そうですよね。

    ボタンの数や配列で、部隊が分かるんですか!?

    タータンとか、アランセーターみたいな感じですね!(笑)

    それにしても、どうして赤なんでしょうね?

    赤いと目立つから赤を止めた、、

    というエピソードには納得ですけど。



    ゴーストツアー@YORKの件は、

    15年前を思い出させて、ごめんなさい。(汗)

  5. 666 より:

    英国軍の赤い軍服の由縁は、



    先ずイングランドのナショナル・カラーもしくは

    イングランド王室のシンボル・カラーが赤だった、

    と言う事と、

    (※第一次大戦以前は、例えばフランス軍とかアメリカ軍は青、

    ドイツ帝国(&それに先立つプロイセン王国)軍は黒、

    と言ったように、軍服の色で国識別が出来た。

    ナショナル・カラーで特徴付けられていた、という事です。)



    赤=血の色ですから、「兵士たちが自分が負傷・出血した事に

    気付いてパ二くらないように」イングランドは軍服の色を

    赤にした、という説もあるみたいですよ。



    現在、英語が世界の共通語状態=イングランドの征服活動の結果

    =今では紳士面してるけど実は大変好戦的な連中&血塗られた歴史、

    を鑑みる事が出来るかと思います…。

  6. masseattura より:



    666さんありがとうございます!

    ブラッディマリーの異名をもつメアリー1世(初代英国女王)みたいに、

    英国人自らのブラックユーモアに代表されるように、

    おっしゃる通りなんでしょうね、きっと。



    赤の由来、思い出しました!

    血を見るような戦地で、あんなゴツイ生地の服を着てたの?

    そんな疑問をもった記憶があります。(笑)

    その結果、目立ってしまって、血を見てしまう運命に、、

    因果なものですよね。(苦笑)



    それにしても洋服、特にクラシックと呼ばれる類の洋服のルーツを探ると

    戦争に起因するものが多いですね!だから666さん、、

    戦争マニアなんですか!?(爆)

    マイスターファクトリーでの666さんの講座、楽しみにしてます!

  7. 666 より:

    ありがとうございます!



    逆に戦争マニア→紳士服、へと入った口

    なのですよ、実は(苦笑。



    ともあれ、よそ様のブログで私の遍歴を

    述べるのも何ですので、、また機会が

    ありましたら…(逃っ。

  8. masseattura より:



    あっ! 逃げられた!(笑)

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