プレス発表が済んだので、そろそろ大丈夫でしょう♪
ヘンリープールの創業200周年記念式典が、
東京の英国大使館で、今月末、2006年9月26日に開催されます。

★サヴィル・ローに店舗を構えるヘンリープールの外観

この日は申し訳ありませんが、お店は休ませて頂きます。
その時の様子はまたレポートしますね♪

★ヘンリープールの店内に応接スペースはあるが、ほとんどの顧客は出張採寸がスタイル。

僕とヘンリープールの関わりは
日本で展開されているライセンス物ヘンリープールのハイエンドラインの立ち上げを
以前の会社に在職中に提案し、1年半に渡り携わらせて頂けた事です。

★通りの入り口には、Savile Row(サヴィル・ロー)と書かれた標識がある。

日本でライセンス生産しているヘンリープールを、
より本国と同じスタイルに、クオリティーにとの想いでスタートしたプロジェクトでした。

★地下の金庫には顧客台帳がビッシリ。105冊にのぼるそう。


★昭和天皇が皇太子時代からの顧客台帳には、何着もの履歴が日付入りで記入されている。

なお、今回の200周年記念企画としての受注会では、
マスターカッターのデイヴィッド氏が、サイモン氏と共に来日し、
その後2回の仮縫いの度に再来日、最初から最後まで英国で仕立て上げます。

★左が次期社長のサイモン氏、右が元ティモシーエヴェレストのカッター、デイヴィッド氏

ヘンリープールは英国での採寸も可能ですが、
日本でオーダーする事のメリットは、注文者に代わって僕たちがプロとして、
お客様のお好みをサイモン氏に詳細に伝える事ができるので、
より皆さまお好みのイメージ通りの洋服が出来上がる点に尽きます。

★陽気な職人さんたち。普通に考えたら、真剣に縫ってる姿をお伝えする方が良いんだろうな。(笑)

採寸場所は東京と名古屋の2ヶ所のみとなります。
ご興味のある方は、直接ご連絡頂けましたら、日程等ご案内させて頂きます。


明日、皆さまにお伝えする事があって、
その為に古い写真を、ごそごそと引っ張り出してきました。

ロンドンのサヴィル・ローにある、ヘンリープールの皆さんとの思い出の写真です、、
もうかれこれ、最後に会ってから3年が過ぎます。


半月遅れで、やっと秋冬物の生地に入れ替えました!

新しく届いたバンチ(生地の見本帳)を見ていても思うのですが、
今年はフランネル素材が目立ちます。

僕としては、大好きなフランネル素材なので、とっても嬉しいのですが、
空調設備の充実で、10Monthsスーツと呼ばれるオールシーズン物に人気が集まる中、
この現象を、どう説明すればいいのでしょうね?(笑)
あとは、流行に敏感な日本人のことなので、
このフランネルを、ブームで終わらせないよう定着を祈るだけです。

今年も英伊生地に関わらず、英国基調の色柄が目立ちます。
昨年に引き続いて、発色の鮮やかな獣毛系のジャケット素材も豊富ですよ♪






今年のお盆は、普段なかなかお越し頂けない方からのご要望が何件か重なったので、
例年より、ずらしてお休みを頂くことにしました。
8月15日までは連続ノンストップで、そして16日~19日をお盆休み、
20日21日は定休日、22日~通常通りの営業日に戻ります。
15日迄、まだ若干の空きがありますので、ご希望の方はお早めにご連絡下さい。


大阪の夏祭りと言えば天神祭です! 
本宮の今日は、運送便の集荷も15時で終えました。(笑)

16時に天満宮を出発した3,000人の陸渡御の行列は、マッセアトゥーラのすぐ南側、
旧家の町並みが残る骨董の町〝老松町〟を抜け、御堂筋を経由し、
船渡御(ふなとぎょ)の船乗り場まで向かいます。

陸渡御(りくとぎょ)は、
火と水の祭典をイメージする天神祭のクライマックス、船渡御に比べて地味ですが、
特に老松通を巡航する姿は、周りの雰囲気と相まって何とも趣があります。


◆老松通を西へ向かう陸渡御の行列が、
 マッセアトゥーラの前を走る、広い4車線道路にさしかかろうとしています。


◆枕太鼓の行列が、4車線道路を横切っているところです。


◆行列は、骨董の町〝老松通〟のメインストリートへと入っていきます。
 ちなみに画像の行列は、約30講ある内の1つ、
 マッセアトゥーラのある大阪市北区西天満の属す、連合町会の〝神鉾講〟です。


◆馬にまたがる天狗のお面をかぶった猿田彦が、実質的な渡御列の先導役です。


◆天神祭の2日間、この界隈は仕事の雰囲気は皆無です。(笑)



エスクァイアが編集を手掛け、
アメックスカードの会員向けに出版されている〝Departures〟と云う雑誌があります。
そこに、ナポリのコスタンティーノと云うサルト(テーラー)が紹介されていました。
有名な方なのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、
松山猛さんが、彼のポジション(仕事ぶり)をとても解りやすく体験記としてまとめられています。

コスタンティーノ氏は、彼自身が縫うのではなく、
腕のいいジャケット職人とパンツ職人とのコラボレートから服を生み出します。

採寸者が型紙を引いて裁断し、仮縫い、縫製、仕上げまで、
全ての工程を1人でこなすイメージの強いナポリのサルトリアですが、
コスタンティーノのような 『コンダクター』の存在は、
今のナポリスタイルを作り上げたと言われる、ルビナッチ&アットリーニという
最強コンビの再来を意識せざるを得ません。(←2005年2月3日ダイアリーをご参照下さい)

採寸した人間が最後まで縫い上げるのが理想形だと云う人もいますが、
でも、それならどうして、そこにルビナッチやコスタンティーノが存在する意味があるのか。
彼らが何故その理想形を上回るスタイルを実現できているか、を考えた時、
マッセアトゥーラの存在価値も、彼らと同じ処にあると思うし、
その価値を認めてもらえるような仕事をするために、
何をしなければならないかが明確に見えます。



マッセアトゥーラで使っているハンガーは、出来上がりの肩巾に応じて2種類あります。
1つは肩巾広めのタイプで、発泡プラスティックを使った茶系色。


もう1つは肩巾狭めのもので、プラスティック製の無彩色のタイプです。


どちらのハンガーも厚手で、しっかり前肩に形成されたものです。
こうして実際に採用するまでに、何種類ものハンガーを実際に1ヶ月程使ってみて、
型崩れが起きないかどうか、テストしています。
そしてそのハンガーを、お渡しの時には、そのままお付けしております。

ハンガーはシューキーパーと同じく、プラスティックよりも木製を好まれる方も多いですが、
その場合は無塗装のタイプにしないと、
1日着て含んだ湿気を吸い取らず、意味がありませんのでご注意下さいね。
またクローゼットの中で洋服を選ぶ際に、木製ハンガーは重い分だけ勢いがついて、
隣同士の洋服、それも肩の部分がぶつかり合うと、知らず知らず肩先が傷み易くなります。
なので、軽いプラスティック製を使う時よりもご注意下さいね。

Wさん、「こんな事こそダイアリーネタにしないと!」とアドバイスまで頂き、
ありがとうございました!(笑)
それと、今日は粋なアズーロの生地をご注文頂き有難うございます。
僕が作ろうと思って仕入れていた生地なので(爆)、きっと素敵なスーツになりますよ♪



皆さん、こんな壁掛け用フックを知ってましたか?
恥ずかしながら、僕は今年になって初めて知りました。(苦笑)

このブログの5月11日にご紹介させて頂いた時計を壁に掛けるのですが、
普通の釘が効かない場合、こんな釘を使うと効くんです。
(まだ掛けてへんかったんかいな!?)

細くて短い釘ですが、3本を放射線状に打ち込むので、これが意外に効くんです。
対荷重も8キロまでなので、恐るべしです。(笑)
抜いた後も小さな穴が3個残るだけで目立たなくて、賃貸マンションの壁にもお勧めですよ♪


Wさんのブラウンのアイリッシュリネンのスーツが仕立て上がりました。
ジャストサイズがお好みのWさん、ウエスト周りも8cmのゆとりしか取っていません。

下の2つの画像、どちらがスタイル良く見えますか?
*今回お仕立てさせて頂いたジャケット。

*数年前に他店様で作られたジャケット。

どちらも〝3ボタン中1ボタン掛け〟スタイルで、寸法もお腹周りを始め、ほぼ同じですが、
Wさんの姿勢に合ったフィッティングが出来ているかどうかで、
見え方(シルエット)はぜんぜん違ってきます。
もちろん好みはあると思いますが。

ここまでタイトにすると、着る方の体のクセがリアルに現れるために、
かなりシビアなフィッティングが要求されるのですが、
仮縫いなしでも見事に決まりました(自慢♪

フィッティングだけで考えると、
これはオーダーだから可能という事でもなく、
既製服からでも、自分の体に合ったものを見付け出す〝目〟
を持っていれば、充分可能な事だと思っています。
ただ僕の場合、身長163cmでバスト98cmなので、ほぼ不可能(苦笑。

Wさん、いつもブログネタのご提供ありがとうございます(笑!



店内のこのリト、今日もお客様から話題にして頂きました。
今年の年初、フランスに行った時、
パリ郊外にある、クリニャンクールの蚤の市で手に入れたSEMのリトグラフ(1927年製)です。
SEM(1863~1934)は、マキシムドパリのポスターを描いた当時の風刺画家で、
そのポスターは今でも使われ続け、WebのTOPも飾っていたり、
お土産用コフレの缶にも使われています。

状態は最高とは云えませんが、
こんな希少な作品が安く買えたのでラッキーです。
どうですか?これだけでテーラーって感じがしませんか?(笑)
当時のオペラ歌手キャステランが登場するこの絵の、どこが風刺なのか?
パリのtakashiさんに分析してもらったので、ご興味のある方はお店でお尋ね下さいね♪



このリトグラフもさることながら、
帰国後に作ってもらった、この額も気に入っています。
純銀箔の箔押しなのですが、10cm間隔で均等に継ぎ目があるのが分かりますか?
金箔が押された京都の金閣寺も、その継ぎ目がチェックのように見えるあの状態と同じです。
絵とマット、この額の色合わせが我ながら巧くいったなって、
ナルシストに自画自賛してしまいます。(爆)