明日、お渡しのお客様のスーツが届きました。
このスーツ、すごく格好よくて、ラインナップお客様登場!のコーナーで
皆さんに見て頂きたいのですが、店に置いてあるボディーのサイズに合わずに断念。
スタイルもさることながら生地自体にかなり色気があります。
この雰囲気分かりますか?



出来上がったスーツは、お客様にお渡しする前に仕様に間違いがないか、
サイズ間違いがないかをチェックすると同時に、
ボタンホールを初め、裏返すとあちこちに出ている糸クズを処理します。
職人さんの手元を離れる時に処理されているのですが、
それでも僕は気になりますから、もう一度、糸切ばさみで処理します。
糸クズが出てると、貧乏臭く見えるのって僕だけでしょうか?
僕が普段着るボロボロの古着では気になるどころか、
それも味だと思えるのですが、スーツになると俄然、気になるんですよね、、
変な性格です(笑)。


店舗の電話を留守番電話に替えました。
機能最優先でパナソニックを選んだので便利です。
ミーハー嗜好の僕としてはミューテックとか、バング&オルフセンとかから、選びたかったのですが、
機能的に問題があっては、という事でパナを選びました。
松下さんには悪いですが、どうしてこうも垢抜けないんでしょうか?
ごめんなさい。



そんな事はさておき、これで僕へのラヴメッセージは届くようになりましたので、
バンバンとメッセージ残して下さいね。
今までごめんなさい!


みなさんご存知ですか?
『背広』の語源は、ロンドンの『サヴィル・ロー』という通りの名前である事を。
そして『ヘンリープール』は、そのサヴィル・ローに店を構える創業1806年の老舗テーラーです。
(ヘンリープール英国版ホームページはこちら→http://www.henrypoole.com/

顧客には、W.チャーチル、ナポレオンⅢ世、J.P.モルガンを始めとし、
日本でも、昭和天皇、伊藤博文、吉田茂と、そうそうたる顔ぶれが名を連ねています。
そして、20世紀最高の粋人〝風の男〟と言われている、
かの、故・白洲次郎氏(白洲正子さんの夫)も、顧客の一人でした。

そんな老舗テーラーのカンディー社長とお酒の席を共にし、
そのパーティーの翌日には、丸一日スーツについて色々と教えて頂きました。
ボタンの数とエレガントさの関係、絶妙なる上着丈を決定するファクター、英国流着こなし術、
スーツのディテールは全て機能美である、などなど、、
それらひとつ一つの言葉に重みを感じました。
もちろんその背景には〝各国のセレブリティー達のスーツを作っているテーラーの社長〟
という先入観、それも無いとは言い切れませんが、
その落ち着いた自信に満ちた口調、スーツを触る時(採寸時を含めて)の鋭い目線が、
一層、僕には重みとなって感じられたんだと思います。

僕がそんな凄いテーラーさんと、どうして食事や打ち合わせをしているのか、、
英国のヘンリープール社から送られてきた、マスターパターン&マスターサンプルを元に、
国内縫製のサンプルを作り込んでいる真っ最中だからです。
もうすぐヘンリープールの日本国内向けのビスポークラインをスタートさせる予定です。
ここ数ヶ月打ち合わせを進め、出来上がってきた第一号サンプルを見ながら、
今日はカンディー社長にチェックしてもらったのですが、まさに鋭い職人の顔でした。

僕も、そんな顔になれるよう、日々精進していかなければ、、
厚かましいですか?(笑)
でも、スーツの造形にかける情熱だけは負けませんよ!




あまりの背の違いがばれてしまいますね。
ちなみに僕が180cmだから、カンディーさんは200cmオーバーですね
(ウソつくなあああああ!!!・笑)




サンプルを見ながら、仕様書のチェックをしてもらってます。