今日は、京都のKさんからご注文を頂いたパイプバッグの〝1度目の仮縫〟でした。
このバッグは、パイプを収納する為に生まれた道具。
主役はパイプであって、バッグはあくまで脇役でしかないという考え。
従って、バッグのデザインよりも、パイプを収納して開いた状態での見栄えを最優先する。
これが、今回のバッグ作りのイメージメイキングのベースとなっています。
デザインされている事を感じさせないデザインを目指して、
あくまで細部のデザインを目立たせるのではなく、全体のイメージを優先させます。
その為にはレザーのセレクトをはじめ、質感や作り込みも大切です。
仮縫は2度行ないます。
今日は細部に渡って話しこんだので、
次回の仮縫が楽しみですね。Kさん、楽しみにしてて下さい!
※ベルトを取り去って、位置を変えたり、、楽しかったです!!
ちょっと透けすぎですか?(笑)
Tさん、ビジネスではスーツをビシッと着られますが、
プライベート用のスーツや、カジュアルは、いつも遊んで下さいます。
見つけたのがこの時期、シーズン外れですが、来シーズンの為にご注文下さいました。
このシャツ、Tさんの普段のドレスシャツより、
透け感を和らげるために、全体にゆとり量を増やしてあります。
僕も、以前の綿レースのシャツがくたばってきたので、同じ生地で作ります。
Kさんのベスト付きツイードジャケットは、
ロンドンのボンドストリートにあるウールンマーチャント、
ウィリアム・ビル(William Bill)のドネガルツイードを使っています。
今年の冬物ツイードのご注文いちばん乗り、お渡し一番乗りは、Kさんです!(笑)
デニムにボタンダウンを合わせ、
それにベストを着て、上からジャケットを着る。
真冬は、更にその上から、シェラの60/40マウンテンパーカーを着る、、
そんなスタイルを完成させる為にご注文頂いたもの。
ファッションに年季の入ったKさんならではのレイヤードですね。
それに加えて僭越ながら、僕の好きなレイヤードもお伝えしておきました。(笑)
こんなガシガシのツイードは、ガンガン着て下さいね!
白洲次郎氏によると、「ツイードを着て初めてジェントルマンである。」と。
そして、「ツイードなんて、あんなものはね、買ってすぐ着るものじゃないよ。3年くらい、
軒先に干したり、雨ざらしにしておいて、くたびれた頃に着るんだよ。」なんて、、
白洲次郎さんが三宅一生さんに、そんな風に言ったそうですよ。
短気な白洲さんらしいコメントですね。(笑)
僕は、自分と一緒に歳をとってゆく物が好きなので、5年くらい着込んで
自分の体に馴染んだ、クッタリしたツイードが好きです。
ガンガン着て、気が付いたら馴染んでいた、、
その方が、僕は好きですね。
今日、フォーマルスーツをご注文下さったIさんは、来春ご結婚が決まられています。
そしてフィアンセのTさんから、ウエディングドレスのリメイクのご依頼。
実はこのドレス、Tさんのお母様が結婚される時に、
お母さん(Tさんのおばあ様)に縫ってもらわれたフランスレースのドレスです。
こんな機会を頂けることに、こちらとしても感極まる思いです。
今後、打ち合わせ→仮縫→出来上がり→微調整→完成納品 と進む予定です。
いつも100麻番手のシャツを着ていらっしゃるTさんから、180麻番手でご注文頂きました。
麻の番手は綿番手とは異なり、麻番手×0.358で綿番手に変換となりますので、
例えば、180麻番手×0.358=64綿番手という数式が成り立ちます。
麻の場合、綿の64番手とは違って薄くて紙みたいです。
それは、麻のシャツ地は経糸・緯糸ともに単糸で織っているので、
64〝麻〟番手は、単純計算で倍掛けの128〝綿〟番手に相当するんですよ。
いつものフィッティングより若干のゆとりを持たせて肌から離すと、
透け感は和らぎますし、それでも嫌な方は100麻番手程度の目が詰まった肉厚な素材なら、
ほぼ透ける事もないので、そちらをお勧めしています。
カメラマンの高橋さんのシャツは、
オリジナルラインではなく、レスレストンのビスポークライン。
生地はトーマスメーソンのシルバーラインですが、昔の織機で織られていた頃の物。
でも黄色は、この1着分で終わってしまいました。
レスレストンは、日本的で繊細な、世界に通じる美しいシャツです。
いつもTPOを使い分けてオーダーされるTさんですが、
この〝夏〟スーツは、まさにTさんの仰る「ステージを楽しむ為の衣装!」ですね。
白シャツをサラッと合わせるのもアリですが、
今日のフィッティングでは、数年前にご注文頂いた同系色のシャツを!
張りがあり、シャープなイメージのトニック素材を
更にシャープなイメージとする為に、普段のフィッティングから微調整。
これ、シャツに入れたイニシャル刺繍が、さり気なく〝粋〟です。(笑)
ちなみにこのシャツ、白ベースではなく微妙に黄味がかり、
組織も、トニックに何気なく合う刷毛目です。
着物の飛白(かすり)を思い起こさせる〝黒〟ベースの3者混のジャケット地は、
60年代に英国で織られた〝Emsley〟のヴィンテージ素材です。
如何に現代流に料理するか、パンツもライトグレーでは
狙った雰囲気は出ないので、ダークグレー!
超個性的な生地と裏地をシックに?組み合わせたら、次はボタン!
80年代に流行った?イタリア製のラメ入りボタンも、黒とブルーのマーブル模様。
それにしてもOさん、いつも遊ばせて頂いてありがとうございます!
袖も思いっきりフレアですね!(笑)
でも、、こんなジャケットを紹介すると、また、、
個性的なものしかやってないように思われますが、殆どはクラシックStyleです。