マイスターファクトリーのS君にコートをお任せ下さったHさんのコートの仮縫い風景です。
任せきるのではなく、中山君がサポートに入りますから全く問題はありません。
こうしてお客様の大切なお洋服を、対価を頂いて縫わせて頂く事で、
プロとしての、自覚と責任感を養う訓練にもなります。
5年来お付き合い頂いているHさんは、
この趣旨をご理解頂き、S君にご依頼をして下さいました。
今回のコートは、体に合わせるのは当然、Hさんの意図を存分に汲み取る必要があります。
そういう意味でもこの度Hさんには、有意義で、とても貴重な経験ができる機会を頂いた事に心から感謝いたします。
ちなみにSくんは、入学前まで修理工房で10年間もの間、正社員として働いてきたエキスパートです。
敢えて正社員と書いたのは、修理工房はパートタイムが多いからです。
その彼がマイスターファクトリーに入ったのは、
フォーマルの最高峰、モーニングが縫えるようになるため。
モーニングを縫うには、世界一の精度と言われる日本の紳士服縫製技術ですが、
フォーマルは、紳士服縫製でもトップクラスの技術が必要となりますので、とても神経を使います。
フォーマルには、『アジ』では済まされない緊張感を漂わさなければなりませんから(笑。
マイスターファクトリーの機屋見学でお世話になった
愛知県一宮市の『葛利毛織』の葛谷社長がお越し下さいました。
選んだ中から、旬な1着を、、
葛利毛織さんの生地は、欧州の超高級メゾンや
名だたるデザイナーのOEMを受けてきた実績があり、この生地も
そんな経験から培われた『デザイン力』をうかがい知れる雰囲気を醸し出しています。
葛利毛織さんは、生産効率の悪い低速織機を使って、
じっくりと手間を掛けて織ると云う、技術ばかりが取り上げられますが、
こうして、センスの良い生地もたくさん展開されていますので、ご来店の際には、是非ご覧下さい。
葛谷社長、楽しいお話、為になるお話、ありがとうございました!
いつも背景のある洋服をオーダーされるHさんですが、
今日は、大英帝国ヴィクトリア時代の終わり頃(19世紀末)を舞台にした
英国のテレビ番組の登場人物が着ているコートについて、楽しく打ち合わせをさせて頂きました。
イメージを再現するには、
生地のセレクトも重要な要素になりますので、
生地がなければ前に進められませんから、先ずは生地選びです。
そして動画を見ながら、再現する部分と省く部分を決めてHさん好みに再構築していきます。
この時代、登場人物が着ているコートは、
どれもドレーピングの効いた独特の雰囲気(シルエット)ですね。
本場の英国では、スモーキングジャケット(後のタキシード(NY州にある別荘地の地名)の原型)の影響か、
スーツは、リラックスウェア的な要素がまだまだ強かったのでしょうか、
コートもゆったりとして、そのままでは現代の洋服には似合わない雰囲気です(笑。
ちなみに、、
生地はバルマー&ラム社のホイップコード。
デザインは、画像にあるカバードコートではありませんが、
仮縫で、もう一度打ち合わせをさせて頂き、細部を詰めていくことになりました。
少し長い道のりになりそうですが、ワクワクする物作りになりそうです。Hさん、よろしくお願いします!
今日は、どなたさまのご予約のない日で、
おまけに夜は食事に出掛けるので、のんびりした時間を過ごしています。
するとイタリア語が、、河合君がアイパッドで、イタリアのニュースを見ていました。リアルタイムだそうです。
凄いですね~ あっさり 「もう住んで10年になるんですよ」って言われました。そりゃそうか(笑。
僕のパンツは、どんどん後回しになるので、
せっかくの機会ですから、工房でやってもらいました(笑。
さぁ河合君、あと1時間ちょっとで20時、飲みに行くでぇ~、頑張ってなぁ~♪
昨日と今日は、この前の春に、
採寸をさせた頂いた皆さまの仮縫の着せつけでした。
タイトなスケジュールの中、お時間を頂き、ありがとうございました。
ご了承頂けた方だけになりますが、この2日間の着せつけ風景をご紹介させて頂きます。
もう10年近いお付き合いになるTさん。
世界中で、色々なアイテムをオーダーされている方です。
ここ5年ほど、絞った洋服から遠のかれ、パンツも2タックばかりです。
皆さん、色々と着てみて、結局は自分自身のスタイルを確立されてゆくんですよね。。
まさに『着るか着られるか』『着られるためのスーツは作らない』『あなたがあなたの意思で着るスーツ』です。
典型的なミラノクラシックを、とのオーダーです。
基本はWアルスターですが、バックスタイルはピエゴーネ仕様とし、
全体的に、もっともイタリアらしいコートに仕上げますので、生地もそのスタイルに
似合うように、英国のヴィンテージ素材を探しました。ピエゴーネ仕様には一般的なコート素材は似合いません。
仮縫をご覧頂き、出来上がりが更に楽しみになったと言って頂きました。
色気のある紺ジャケとのご希望です。
バスト106、ウエスト99から、色に負けないくらい、
シルエットで、どれだけボディーラインを再構築できるか!が勝負です。
出来上がりは1月末辺りを予定しておりますので、それまで大きな体型の変化がないように、
皆さま、楽しみにお待ち頂けますよう、よろしくお願いいたします。
生ジロ×生八木さん、始まりました~♪(意外に少ない?)
写真からナポレターノのノリが伝わってきますね。
軽い?ノリの中にも、ジローさん、とっても良いことを話されてましたよ~
八木さんの「どうしたらオシャレになれますか~」って質問に、「綺麗なものを見て下さい」って。
僕が会ってきたイタリア人も「技術を教える事は難しくないよ。美しい物を知ってる若者が少なくなってることが怖いんだ」
そうなんですよね、、僕たち物作りの観点からみても、美しいものを見てないと、美しい物なんて作れないんです。
今回のファッショントークは、同じハービスのメンズフロアにある「ルイコレクション」さんが開催されました。
ルイコレクションさんは、GaGaやリトモラティーノなんかの代理店さんの直営店です。
以前、英国に行った時に訪問したマーティンソンで、
「この生地、コートにしてみろ!」と提案してもらった生地でコートのご注文を頂きました。
帰国後Oさんに提案し、決めて頂いた千鳥格子は廃盤になっていて、一旦諦めざるを得なかったのですが、
先日たまたま1着分だけ見つけて、その場で直ぐにOさんに画像を送り、電話をさせて頂きました。
5年前も前の事でしたが覚えてて下さって、その場で即決して頂いたコートです。
白黒の千鳥に焦茶のアクセント。
クラシックなコートですが、ちょいモードな匂い。
ウエイトは400gオーバーですが、フレスコなのでスースーします(笑。
なので、裏地にキルティングを貼りました(笑。真冬は無理にしても、これで少しでも長く着てもらえます。
シャープなラインを期待して、マーティンソンのゴードン氏の言葉を信じて作ったコート。
確かにシャープなラインが、めちゃくちゃ格好良い感じです。
今度、Oさんに着てもらった写真は改めて、、
京都のSさんはバスト103cm、ウエスト84cm。
踊りに行く時用にと、ドルチェ&ガッバーナを見に行かれたのですが、
着てみると、格好は良かったのですが、自分の体型にはシックリこなかったそうです。
雰囲気を醸しつつ、体に合わせる部分と、服に合わせて頂く部分のせめぎ合いの中でラインを作ります。
フロントのラインというかボリューム感は、もう少しコンパクトにまとめましましょう!
袖山から肘までのシェイプは綺麗ですが、もう少し袖口を広げましょう!
細部まで打ち合わせ、長らくありがとうございました。
あっ!釦位置、もっと下げましょう(笑!
*この生地、細かいラメが全体に散りばめられているんですけど、画像では見えますか!?
*画像クリックして拡大すると、何となく分かりますね!